基礎代謝量とは

 

これまで話してきた内容で、有酸素運動のことやや、無酸素運動は基礎代謝量を増やす効果があることがわかったと思います。この基礎代謝量とは 身体的、精神的に安静な状態で代謝される最小のエネルギー代謝量のことで、人間が生きていくために必要な最小のエネルギー代謝量ということになります。

 

これは寝ている状態でも当然消費するものですが、実際には人種、性別、年齢、体格、生活状況、体表面積、平均体温などによってその量は異なり、食事や運動などの日常行動によっても差が出ます。

 

基礎代謝に影響を及ぼす要因で大きいのは年齢です。
18~29歳では1550kcal(男)、1210kcal(女)
30~49歳では同様に1500kcal(男)と1170kcal(女)
50~69歳では1350kcal(男)と1110kcal(女)
70歳以上では1220kcal(男)と1010kcal(女)
となり、20才前後が最も高く、20代前半から減り始め、50前後でさらに下降することになります。

 

これは、ホルモンの分泌が減少してタンパク質から合成される筋肉量も低下するからで、従って、中年以降は誰もが太りやすい体質に変わっていくわけです。

 

栄養状態も大きな要因となります。低栄養状態の人は基礎代謝が低くなりますが、これはたんぱく質合成の低下によるもので、エネルギー消費を抑制するための現象とされています。

 

体重が落ちれば体表面積も少なくなりますから、これも基礎代謝量が減少します。基礎代謝量以上にカロリーを摂取しなければ太ることはないのですが、実際にはこの量では飢餓状態となってしまいます。必要以上の制限は、痩せにくい体質にもなってしまうので、無理のない食事と運動を併用しなければなりません。そこで無酸素運動がクローズアップされてくるわけです。